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歯科医師が開業を考え始めるときのポイント

歯科医師が開業を考えるとき、考え始めるときに、まず、何を考えればいいでしょうか?

 

私は、実家が医療関係者ではなかったため、歯科医師になってから、何の見通しもなく

開業のことは考えず、その場その場を頑張っていました。

歯科医師になってから5年ぐらい経ってから、開業を考え始めました。そして、勉強会や開業セミナーに出席し、情報を集め始めた結果、何をはじめに考え、どこがポイントなのかわからず戸惑い、いろいろ準備不足であることを痛感した経験があります。

 

そこで、開業を考え始めたときに、まず考えるべきことを挙げていきます。

以下の3点を、研修医の時期に、よくよく考え、研修後のキャリアをどう積むのか、今後どうするのかを考えることをお勧めします。

 

  1. 両親、親族にどこまで頼れるのかを確認する
  2. 貯蓄をどのくらいし、いつごろ開業するのか将来設計を立てる
  3. どの地域で開業し、何を「ウリ」にするのか

  1. 両親、親族にどこまで頼れるのかを確認する

聞きづらいとは思いますが、1番はじめにしっかり確認しないといけません。親や親族が、金持ちで、あなたのために歯科医院を作ってくれて、運転資金も準備してくれるなら、それが1番良いです。

親が金持ちというのも、「才能」です。「才能」を十二分に使いましょう。

もしくは、親や親族が歯科医院をしていて、歯科医院を継承する予定のある方もいらっしゃるでしょう。その時も、歯科医院のリニューアルや拡張をどうするのか、その資金の援助はしてもらえそうなのか?をはっきりさせておきましょう。親によってははっきりいうのを嫌がり、うやむやにするかもしれません。「そのときになったら考える〜」「まだ先の話でしょ〜」

そう言われても、うやむやにせず、真剣に家族の将来のこと、自分の将来にとって大事なことを強調し、必ずはっきりさせましょう。

上記の例はめぐまれていますが、そのほかに、全く親の支援はあてにならないって方もいらっしゃるでしょう。その時でも、銀行からの借入時の保証人になってくれそうなのか?とか、どこまで、頼れて、どこから頼れないのかをはっきりさせておきましょう。

 

  1. 貯蓄をどのくらいし、いつごろ開業するのか将来設計を立てる

開業するにあたって、貯蓄はどのくらいするべきなのか?場合によるとしか言えませんが、貯蓄はあればあるほど良いです。

親がある程度援助してくれて、銀行からの億単位の借入もスムーズにできるのあれば良いですが、この不景気な世の中で、日本自体が縮小していく現在では、なかなか銀行も貸してくれません。しっかりと事業計画をたて、シビアな銀行員にプレゼンし、事業計画から返済計画から丁寧に説明し、納得してもらう必要があります。そのときに、1番はじめに見られるのが、貯蓄の金額です。そのお金はあくまで、自分で稼いだお金でなければいけません。「あなた自身が、その事業を成功にさせるため、どのようにキャリアを積んで、その実現のために、貯蓄をどのくらい、何年かけてしたのか?」を見られます。自分の事業を成功させるために、どのくらい準備してきたのかの具体的な数値が貯金額です。貯金額が多ければ多いほど良いです。最低1000万円無ければ、銀行は話を聞く耳を持たないと開業セミナーで聞いたことがあります。1000万円を自分の収入からコツコツ貯める。これはかなり大変なことです。研修医の時の月収手取り10万円程度では、貯蓄できません。大学院に進学して、ガッツリ研究することを要求される研究室でだったら、アルバイトもできず、貯蓄できません。手取り30万円−40万円になっても、頑張って生活を切り詰めに切り詰めて、月10万円貯蓄して、ボーナスからも貯蓄に回して、年200万円貯めれたとしても、1000万円貯蓄するには最短で5年かかります。

その間も、臨床医としての経験を積み、勉強をし続け、自分の理想とする歯科医院をどうするのかを考え、模索し続けるのです。

無計画になんとなく、技術と経験を積めばいいだろうと思っていたら、ダメなのです。歯科医師として、技術と経験を積みながら、自分の歯科医院をどうするのか考えながら、生活費を切り詰め、自分の理想のために着々と準備する。その覚悟が必要です。

 

  1. どの地域で開業し、何を「ウリ」にするのか

開業をするのは、どこでしょうか?「地盤」があるなら、その地域がいいでしょう。ないなら、地盤とは、家族が病院、医院、もしくは歯科医院を経営しているとか、地域に根付いた会社をやっているとか、田舎でしたら、先祖からその地域に根付いているとか、地域にある程度、顧客となってくれるようなつながりがあるのであれば、良いです。しかしそう言う地盤が無いのなら、次の「ウリ」もしくは「看板」が大事になってきます。よくあるウリとしては、メンテナンス、矯正、インプラント、歯周病、訪問診療とかでしょうか?それらをウリにできるような、キャリアを積む必要があり、そのウリが受け入れられる地域、もしくは競合相手(歯医者)がいない地域を探す必要があります。

 

以上、3点。

まあ、昔から政治家になるために大事なことの3つ。

「地盤」=地域とのつながり

「看板」=ウリ

「かばん」=資金

ってことなんですが、まず、「かばん」から抑えましょうってことです。

楽な道ではないですが、自分の理想を具現化していくその過程は、とってもやりがいがあります。頑張ってください。

 

 

 

 

 

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